■ディジュリドゥとは・・・
ディジュリドゥ(Didgeridoo またはDidjeridu) は、5~6万年前からオーストラリア大陸で生活していたといわれる先住民アボリジニが今から1000年以上も前 (2~3万年前という説も)から使い始めたと言われる楽器です。世界最古の管楽器ともいわれていて、伝統的には儀式や祭事の時に、ソングマンの唄の伴奏の楽器として使われています。ソングマンが叩くクラップスティックのリズムに合わせて演奏します。
古くからディジュリドゥが使われるのは、オーストラリア北部のアーネムランドなどの地域で、その他の地域のアボリジニが使うようになったのは近年になってからのことです。またアーネムランドのアボリジニ社会ではディジュリドゥは男性が生み出した楽器とされ、最近では女性のアボリジニがペイントしたり制作したりすることもありますが、原則として女性が演奏することがないのが一般的。アボリジニ以外の人、特に女性が演奏する場合は、それを不快と思う人もいるので、注意が必要です。ディジュリドゥという呼び方はアボリジニの言葉のような感じがしますが、実は白人であるHerbert Basedowという人物によって1926年に付けられた呼び方で、音色が「ディジュリドゥ~、ディジュリドゥ~」と聞こえたことから名付けられた名称です。
またアボリジニの言葉では地域によって様々な呼び方があります。
■北東アーネムランドでは「Yidaki(イダキ)」
■西・中央アーネムランドでは「Mago(マゴ)」
その他にもYiraga (イラガ)、 Lambilbil (ランビルビル)、 Kenbi (カンビ)など地域、言語によって様々な名前があります。またアーネムランドではディジュリドゥ全般を指して「Bamboo (バンブー)」と呼ぶこともあります。近年、伝統的な制作者が減少してきていますが、特に北東アーネムランドには現在でもイダキに関する文化が色濃く残っています。
[関連リンク]
●ディジュリドゥの製作過程
●ディジュリドゥの選ぶポイント
●ディジュリドゥの演奏方法
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